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大学編入試験では願書に志望理由を記載して提出し、専門知識を問う試験以外に志望理由などを話す面接があるケースが多いです。この志望理由や面接は意外と重要です。私が大学編入試験に合格できたのも試験の不出来な部分を面接等でカバーできたおかげと考えています。特に準備しておくべき内容は以下の3つです。
- 大学に進学したい理由
- 志望校を受験した理由
- 大学卒業後に何をしたいか
面接の基本姿勢
面接の基本的マナーについては、書籍や情報が多く出回っているので割愛しますが、私が様々な面接を受けて最も大事だと思うことは「聞かれていることに対してシンプルに答える」ことだと思います。面接は面接官との対話です。例えば、「大学に進学したい理由は」と問われたときに、大学に進学したい理由のみならず、勢い余って「○○大学を受験した理由」まで一方的に喋り続けるのは褒められたものではありません。落ち着いて次の質問を待ってから回答するようにしましょう。
大学に進学したい理由
面接の最初の質問として「高専を卒業して就職ではなく大学進学を選んだ理由」を聞かれるケースは多いと思います。進学したい理由は以下の2ステップで考えるとよいと思います。
- 自分が直面している課題
- 課題を解決するために新たに学びたいことを述べる
自分が直面している課題
ここでは、学生時代や社会人の経験を基に自分が直面している課題を述べます。高専生であれば、卒業研究のテーマやインターン、実習系科目等、「自分が実際に手や体を動かして得た体験」を基に課題を述べるとよいと思います。私は社会人からの大学編入なので以下のようにまとめました。
私は現在、造船会社に勤務しており、そこで生産計画の仕事を担当している。設計、現場と関わりながら推進装置の施工要領書を作成していくなかで「船の性能予測」に関心を持つようになった。
課題を解決するために新たに学びたいことを述べる
前段の課題を解決するために大学で何を学びたいのか述べます。私は以下のようにまとめました。
船の設計に関する理論を学び、新形式推進装置に関する研究をしたいと思い大学への進学を希望しました。
志望校を受験した理由
大学に進学したい理由を述べると次の質問として志望校を受験した理由を聞かれます。既に大学で学びたいことを述べているので、志望校ならそれが実現できることをより具体的に述べる必要があります。大学のホームページに書いてあることを述べても面接官には響かないので、ここでも実体験を基に述べたいところです。
高専生の場合は志望校を受験した理由を実体験で説明できるように、早いうちから志望校のオープンキャンパスに行ったり、所属している先生のセミナーなどに参加しておきましょう。
私はセミナー体験を基に以下のようにまとめました。ポイントは研究室や研究テーマ、先生などをできるだけ具体的に述べることです。研究室ホームページや卒論、修論テーマもしっかりチェックしておきましょう。
○○大学に興味を持ったきっかけは入社後に受講した造船技術者の初級研修で貴学の△△先生による構造設計の講義を受けたことです。薄い板で構成された船がどのように強度を保っているのか知ることができて大変興味深い体験になりました。
現在は船の推進に関する性能予測に関心があり、試験水槽などの設備を利用した研究を行っている□□研究室で電気推進やポッド推進器などの新形式推進器を備えた船舶に関する研究を行いたいと思い○○大学を志望しました。
大学卒業後に何をしたいか
面接の最後の方で大学卒業後のビジョンを聞かれると思います。就職でも大学院進学でもよいと思いますが、具体的に説明できるようにしておきたいところです。就職活動をするつもりで興味のある業界や職種について調べておきましょう。私は以下のようにまとめました。
卒業後は、大学院に進学し、専門知識をさらに深めた後、造船会社や推進器メーカーにで船の推進器、軸系装置の設計開発に携わりたいと考えています。
参考にした書籍
以上の志望理由書と面接対策については下記の書籍を参考にしながら取り組みました。大学編入試験に特化した内容で、院試対策にも使えるのでおすすめです。
コメント
初めまして。
元々のmyshipyard様と同じ状況で、社会人から編入学を希望している者です。
度々記事を拝見させていただいておりますが、大変参考になりモチベーションが向上しております。
情報が少ない中、記事を書いていただき感謝申し上げます。
1点だけ質問させてください。
志望理由書について、就職後の課題からではなく、元々高専で研究したかったことを記述する予定なのですが、不自然ではないでしょうか?
というのも、現役時は編入が第一希望だったのですが、経済的な事情から就職進んだので元々研究したかったことにかなり未練がありました。就職後に変化した思いよりもそちらの方が強かったので、正直に書こうとは思いますが…
ご回答いただければ幸いです!
コメントいただきありがとうございます。
結論としては、卒業研究やプロジェクト型の授業といった高専時代の体験から課題や関心事を挙げて、そこで~という研究をしたいといった流れでも不自然ではないと思います。
具体的には、
1.高専で~分野を学び、~という研究を行った(私も面接で高専時代の研究テーマを聞かれました)。
2.~といった事情から就職して~の業務を行っているが、社会人経験を経た現在でも高専時代から関心を持っていた~の研究をしたいという思いがある。
3.大学に進学できる経済的見通しが立った現在、大学に進学して~の研究をしたいと考え、~研究で知られている○○大学を志望した。
といった感じにすると流れがよくなると思います。
あとは、面接で経済的事情を聞かれることもあるので(卒業できるか)、貯蓄や奨学金等で経済的に卒業できる見通しがあることをしっかり説明できるとよいです。
教授陣は、研究への思い(研究を続けて成果が出せそうか)、卒業できる見込みはあるかといったことに関心があると思いますので、それにしっかりと答えることが大事だと思います。
ぜひ、大学進学を叶えていただければと思います。応援しています。
お忙しいところ、ご返答いただきありがとうございます。
私自身考えがまとまっていなかったので、相談できて良かったです。
段落構成についてはご教授頂いたことを意識しながら、自分の言葉で落とし込んでいこうと思います。経済的事情のことは、面接で聞かれればしっかりと回答できるように、また志望理由書では問題が解消された旨を記述したいと思います。
「研究を続けて成果が出せそうか」この部分を納得してもらえる説明ができるかは不安ですが、これまでの経験と知識、これからの展望を論理的かつ簡潔に伝えられるかが肝ですね。
編入学に向けて、残りの期間全力を尽くします!